プロローグ

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私の教育の賜物か、凜久は少し甘えん坊だけど、年の割にしっかりしてる子に育った。 年下特有の可愛さを持ちながらも、他人に舐められないような男らしさも兼ね備えていて。 狙った通り私に凄く懐いている弟を以前のように妬むなんてことは欠片もなかった。 顔立ちが女の子みたいに可愛いからか、両親は小さい頃から凜久から取って『凛ちゃん』と呼んでいた。 私もそれに便乗して愛称で呼ぶ。恥ずかしがっていたけれど、やはり末っ子だからかそうやって愛でられるのは嬉しそうだった。 あれは私が中2、弟が小6の時だったけか。 凜久が初めて友達を家に連れてきた。 その当初は丁度発売されたテレビゲームにみんな熱を上げていて、凜久の家のテレビが大きいからと男の子3人に頼まれたようだった。 私も小学校の時は弟とゲームしてたけど、中学に上がると部活やらで忙しかったからね。
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