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初めての盗み聞きというこの状況に胸がドキドキいってる。
「おい!今のが噂の姉ちゃんかよっ!やっぱ超綺麗だな!」
「てか、お前、ぶふっ、凛ちゃんって呼ばれて、んのかよ、あははは!」
「なんでもっと早く連れてきてくれなかったのさ〜。優しくてめっちゃ良いお姉ちゃんじゃん。うらやまっ」
私がいなくなった途端にギャースカ飛び交う会話。
ふふっ、友達の反応は予想通りね。
だって何しろ『誰から見ても素晴らしい姉』で通してるから。
ていうか、もうそれが板につきすぎて今更変えられない。
さあ私の可愛い弟クンはなんて言って自慢するのかな〜、と、呑気に構えていた。
けれど。
「―――煩いなぁ。あんなの猫被ってるに決まってんじゃん。何ホイホイ騙されてんの。それにこの歳になってもちゃん付けとか馬鹿にしてるよね。やめてって言ってるのにさ」
聞こえたのは、先程よりも冷徹で感情がない声。
いや、唯一あるとすればそれは、《嫌悪》。
……………え?
私の脳がフリーズした。
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