33人が本棚に入れています
本棚に追加
*☂︎*̣̩⋆̩*☂︎*̣̩⋆̩*☂︎*̣̩⋆̩
僕が自殺をする理由。簡単で有り触れた答え。
『イジメによる自殺』
何が原因だったのか、今になればあまり重要じゃない。
地獄だったのは、それが一学期間ずっと続いたという事。
教室の後ろの方で、廊下の隅で。殴られたり押さえつけられる日々。
雑用は当然のように押し付けられ、一部の生徒からは下僕扱い。
言動はことごとく嘲笑され、多勢のクラスメイトは見て見ぬふりの傍観者。それどころか僕の存在すら無視してなかった事にする。
教師達も傍観者。
彼らは寄って集って僕の心を殺しにかかる。
(あー、疲れちゃった)
耐えるのも泣くのもそれをまた耐える事も。
自分というモノをここまで他人に踏み躙られるって。
そんなに僕はゴミみたいな存在なんだろうか。
風雨が強くなってきた。
闇色に近い灰色の雲が空いっぱいに渦巻いている。
死ぬならこんな日に、って決めていた。
(母さん、ごめん)
女で一つで育ててくれた母の顔が目に浮かぶ。
こんな天候なのに、仕事に行かなきゃいけない母。
「……さようなら、この世界」
少々アレな台詞を吐いて、僕はフェンスを乗り越える。
最初のコメントを投稿しよう!