打ち上げ花火

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列の一番最後に並ぼうとして肩を掴まれた。 「恵那っ!」 振り向くとそれは廣祐じゃなくて、樹だった。 Jupiterが流れて花火が打ち上がる。 歓声が湧き上がって、夜空を見上げた。 樹が私の手を握る。 涙が頰を流れた。 これが花火に感動してなのか樹に会えたことに対してなのか自分でもよく分からない。 ただこの幾度となく打ち上げられる花火が永遠に終わらなければ良いと思った。
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