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体がふっと浮いたと思ったら一気に下に落ちていく。
「うわー、あ?わー!」
下、足の下がない!ここどこ?すごくたかい所にいる。
「キャー」
姉ちゃんもやっと声が出て僕にしがみついた。
「う、動かないで!」
「はて、声がどこかで」
「うえ、上!」
「チャーリー、ここだ、上を見ろ!」
「侍従長、またなんだってそんなところに」
大きなはしごをかけてもらいゆっくりと降りた、見上げると大きなシャンデリア。あの上に落ちてしまった、三回目だし、もう疲れた。
食事をしながら話を聞く事となった。
「あのー」
「なにか」
テーブルいっぱいの料理、こんなに食べきれない、スープとパン、それと。
俺の方を見るとよだれを垂らしてみている肉料理。
「メインのお肉だけで、他は、明日にでもいただけますか?」
「明日ですと、そんなことはできません」
「ではみなさんで、もったいないです、食べられるだけでありがたいので」
「かしこまりました」
とクラウドはいい、皿を並べ替えた。
「ありがとう、ポト、ポト?」
「はい、あ、うん」
「すべての物に感謝します、いただきます」
「いただきます」
すぐに肉に手を伸ばした。
「うめー」
「おいしいね」
パンは柔らかくて、スープも濃い味で、すんごくおいしくて、お肉なんかすんごい大きさで一か月分のお肉の量だねなんて姉ちゃんに言いながらいただいたんだ。
腹いっぱい、美味しかった~
「では、クラウドさん、お話を伺ってもよろしいですか?」
お茶が出てきた。彼は何なりとといった。
まず、ここは何処か聞いた。
「ここはスティール国、バンという王都にございます」
「スティール?私たちの国からはだいぶ離れていますね」
「はい、間に二つの国があります」
二つ?どれだけ離れてるんだろう。
「簡単には帰れないのね」
「馬車でも三カ月はかかるかと」
へー?そんなに遠いんだ。
「では次に、私達は、亡くなった祖父から、王家の者だと聞いています、でも親はなくなっていて、それが本当かわからないんです」
そうですか・・・
「では、肖像画の所へ案内いたします」
ゆっくり見なかった、へー、女性もいるんだ。
姉さんを引っ張った、この人姉さんに似てる。
あらそう?
「この方が、ポデット様が言ってらっしゃったおじい様、フェンディ―様です」
「フェンディ―」
「姉さん見て、鼻の上と、目の横、ほくろ」
それに銀色の髪。二十歳だというが少年のようないでたち。俺たちにそっくり。
「ああ、本当だ、おじい様、若ければそっくり」
「ですが、おかしいのです」
「おかしいとは?」
二十歳でなくなったはずのじいちゃん、生きていると言うのが不思議だという。
三年前に、88で死んだのに、なんで?
隣にいる人は、弟、彼は45でなくなった。でも確かにまだ生きているのならその年齢が当てはまるそうだ。
デモ、全然にてない、兄弟なのに。黒い頭か赤黒い髪は縮れていて、だんごっぱなでだれに似たのかな、向こう側の絵を見てもそんな人いない
俺と姉ちゃんは似てる、俺が女装すればそっくりだもん。
クラウドは銀の本を出してこういった。
「真実はこの中に、まだ私にはすべて読むことが出来ません、ですが、マーサ様、貴方にはこれを読み取る力がございます、どうか、真実の目で、それを読み解いてください」
「これが?」
「ええ、彼女が目覚めた時、すべてが明らかになります」
姉ちゃんの握りしめたカップのバラを指した。
そこにはつぼみになったバラ、寝てるのかな?
姉ちゃんはクラウドにいろんなことを聞いているけど、俺は眠くて、近くの椅子に座ったら眠ってしまった。
「おや、おや」
「寝ちゃったのね」
「寝室へご案内いたしましょう」
「ありがとうございます」
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