第五話 国の花、クイーンレッドローズ

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シュトラウド伯爵は、この先も応援してくれると言った。 まだ聞きたいことはいっぱいあったし、いろんなこともいっぱい聞いた。そして帰りは。 「そうか、初めてのところは何処に着くのかわからないんだな」 「はい、それに、疲れているときは、着地に失敗します」 と頭をかいた。 「そうか、でもどうだろうか、私が強く願えば、つくことはできないだろうか?」 「そうか、そういうこともあるんだ」 よし、やってみようということになり、ちゃんと送れたんだ、シュトラウドさんの御屋敷の人たちがびっくりしていた事、そして、彼の御屋敷の人は年老いた人が多かったことに僕は驚いたんだ。 そして、僕はかわいがられた、彼は結婚しなかったから、小さな友人として屋敷勤めの人たちに気に入られたんだ。帰りには焼きたてのケーキもいただいてきちゃった。 そして、次の日から、僕は早起きをして、庭に出たんだ。 「これはダメだ、ごめんな、他の子をダメにしちゃうからぬかせてな」 “よいよい、ありがとう、次の子たちを頼むよ” 「うん、長い間ご苦労様でした」 黙々と作業した、途中から姉ちゃんも手伝ってくれた。僕たちは綺麗な服はいらないと、爺ちゃんちで着ていた物を着て帽子をかぶり作業したんだ。 「ポト?誰と話しているの?」 「え?バラだけど?」 「あなたこの前も何かと話していたわよね」 実はエッグの殻が割れた日から、植物や動物、虫なんかの声が聞こえるようになったことを話した。 「まあまるで本の中のお話みたい」 それじゃあ姉さんにも聞こえるようになるかもね?そうだと嬉しいわという姉さん、妖精たちはただ俺たちの周りで遊んでいるだけのように思えた。 「こちらです」 温室があった、手つかずの植物は腐り、水は濁っていた。 「スゲーな」 「くさーい」 「はきそう」 「掃除終るまで来ない」 三匹はエッグを連れて外に行ってしまった。 全てを焼いて綺麗にしなければ。 一日目は掃除と片付け、それだけで終わってしまった。 二日目、朝起きるとズキッとした痛みが腰に走った。 だ、ダメだ。 僕は、ベッドの天蓋にぶら下がった。 「おは、何をなさってるんですか?」 「こ、腰が痛くて」 それで治るのかと言われたが、痛みは一時消える。 今まではどうしていたのか聞かれ楡の木にぶら下がっていたのと、姉ちゃんの作ってくれた薬を塗っていたと答えた。 するとクラウドの表情が変わった。 「マーサ様は医者ですか?」 ち、違うけど、薬は作れるのもあるよ。 この国は温暖な土地柄だから病気は少ないらしい、先生もいなければ、薬は僕たちの国から買っているのだという。 「姉ちゃんの恋人がいればな」 〈恋人?〉クラウドは支度をしながら聞いていた。 「お医者さんなんだー、でも、姉ちゃんは釣り合わないからって言っててさー、でもあと三年で死ぬなら、好きだって言うって言ってたんだけど…」 「こっちに来てしまわれた」 「そうなんだよなー」 父上である院長先生がとてもいい人で、金が無い俺たちにもよくしてくれた。 院長先生は、大人になると死ぬ病の研究もしていた。 そして、僕は着替えをすると外へ飛び出した。
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