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そして、昼近くになって店が本格的に混みだす。
私達は食べ終わったが、食べるのが遅いちさとはまだもぐもぐやっていた。
待ってる客に席を開けてやりたいが、護衛が離れるわけにもいかず席に座ったままクリス達はちさとが食べ終わるのを待った。
すると急に表が騒がしくなる。
ちさと以外が出入り口をじっと監視するように見た。
クリス達は腰につけた剣をいつでも出せるよう構える。
次の瞬間、乱暴に店の扉が開いた。
賑わってざわざわしていた店内が違うざわつきになった。
私と兄上、そして護衛の2人はフードを深く被りなおす。
そして、店主が慌てて奥から出て来た。
「これは、これは、騎士様。当店に何か御用でございますか、、、?」
「今から、此処を貸し切る!」
「い、い…今からですか?!それは、困ります!見ての通り、お客様がいらっしゃいます。貸し切りのご予約でしたら、日を改めて……」
「聞けぬと言うか!」
そう言って剣の鞘に手をかけた騎士。
ざわざわしていた店内がシ…ンとなった。
その時、床に何かが落ちる音が響いた。
見れば、吃驚したちさとが持っていたフォークを落としたようだ。
慌てたジャスミンがちさとを安心させるため抱っこする。
ジーク兄上を見れば、フード奥の目が鋭く光ってた。
クリス達も物騒な空気を醸し出してた。
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