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「誰だ!なっ、・・・。」
そう怒りの声を出し、ジャスミンを見た途端、口をぽか~んと開けたルド兄上達。男と思って見たら、そこにジャスミンが立っていたからだ。
そんな兄上にまた吠えたジャスミン。
「あんた等、この国の一番見晴らしのいい所に居る癖に何処見てんの?!フォールンだとかで空を見るよりも、下を見なさいよ。そんでもって、常識を学びなさい。王族は国の象徴でしょ。その象徴が非常識な事してたら、誰が王族万歳ってやるの?!もしやったらそいつの頭が万歳だわ……。ほんとっ、あんた等より、よっぽどこのアランの方が王子らしいわ、、、」
良い事を言うなと感心していた私は油断した。最期、私で締めたからだ。
途端、ルド兄上達の視線は私に向いた。
おい、私にこれをどうしろと言うのだ?!
常識、非常識とかもうそういう問題じゃないぞ?!
案の定、八つ当たりされる。
「今日の所は帰る。だが一言言わせてもらうが、アランが王子らしいだと?市井の身分の母から生まれ、何の後ろ盾もない末端の王子に、王になる資質でもあるというのなら、見て見たいものだ」
それに全く反撃の言葉も出ない私の代わりに答えたバカ。
「見せてやろうじゃない」
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