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『そう言えばお前、城の展望塔から街を見たいって言ってなかったか?行かないのか?』
「あっ、そうだった!おタネちゃんも今から行こうよ!」
『お種殿は、ヒューズとまったりだ。お前の男並みな体力なら登れるが、足の悪い種子殿には無理だ。実際、お前は男並みではなく本当に男だがな、、、』
「///む、言っときますけど、心は女よ!」
「そうよ、ジャスミンちゃんは見た目は男でも心は女よ~」
「おタネちゃん、またボケてんの?!!見た目も女よ!」
種子殿のボケを笑って見てたら、さっきまで眠たそうだったちさとがジッと私を見てるのに気づく。
ん、どうかしたか?と言おうとしたら、代わりにジーク兄上がちさとに声を掛けた。
「お前は、大丈夫だ。私が抱いて登る」
自分も無理だと言われたと思ったようだ。
ジーク兄上の言葉を聞いて、ちさとは無表情のまま足をブランブランさせていた。
どうやら嬉しいようだ。
そんなちさとの横で、自分の解釈が間違っていなかった事が誇らしいのか、大きな体を前後に強請っている兄上。
似た者同士である、、、。
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