星の乙女、行方不明になる!

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星の乙女、行方不明になる!

あれから展望塔でまったりと過ごしていたら、横のジャスミンが何かを見つけて聞いてきた。 「ねぇ、あそこ何してんの?」 そう言われた所を見たら、中庭に兵士や騎士団が総動員していた。 しかもそれは、何処かに戦争にいく数だ。 「何かあったな。すぐに下に降りるぞ」 ジーク兄上にそう言われ、螺旋階段を慌てて降りる。 降りた所でジーク兄上を探していただろう騎士団の人間とあう。 そこでルド兄上の乙女であるまこ殿が街で行方不明になったと報告を受ける。 ジーク兄上の騎士団もその捜索に加わるべしと王から通達があったのだとか。 道すがら、経緯と状況を聞く。 それは、第一王子達が広場でやっていた大道芸を鑑賞してる時に事が起こったという。 爆竹が突然鳴り、そのせいで芸をする馬やロバが暴れ出した。視線は大道芸からその動物達に向けられた。全員がどう動くか分からない暴れた動物に視線が釘付けとなったのだ。勿論、護衛の騎士達は第一王子達を庇ってはいだが、視線が動物達に行っている分、隙は出来る。その隙を見逃さなかった犯人。 人の悲鳴がまこ殿のかすかな悲鳴をかき消し、恋人を守るように抱きしめる人間達が、抱き上げられその場を離れる人間(はんにん)を自然なものにした。
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