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間違いなくこれはプロの仕業だ。
しかも、星の乙女を狙ったものだ。
すぐにジーク兄上達は、ちさとを私に託して中庭へ向う。
ジーク兄上と別れた私は、足早にジャスミン達を種子殿の部屋に送る。
ヒューズが種子殿の部屋にまだいたため、ヒューズに3人を頼む。
『ヒューズ、悪いがちさと達を頼めるか。私も微力ながら捜索に加わってくる』
「わかった。十分に気を付けてな……」
『あぁ』
そのまま出て行こうとしたら、何故かついて来る人間がいた。
『おい、何でお前もついて来る?』
「えっ、私も行くからに決まってんじゃん」
『遊びに行くわけではないんだぞ?!さっきも言ったが、これは星の乙女を狙ったものだ。お前も(一応)星の乙女って分かってるのか?!』
「誰がこの格好で行くって言った?勿論、男仕様で行くに決まってんじゃん。それなら、誰も私が星の乙女って分かんないんじゃないの?どう思うおタネちゃん?」
傍に居たお種殿に聞くジャスミン。
「そうねぇ~、私はどっちも乙女には見えないわ~」
「・・・・・・・・・・・おタネちゃん、ボケてんの!?」
結局、強情なジャスミンを説得も出来ず、私の従者という事にして2人してジーク兄上の捜索の団に入れて貰う。
クリス達がジャスミンを見て遠い目をする。
街に護衛についてきてもらう時に、他言無用と言ってジャスミンが男だと言っておいたから、これが本当の姿だと気づいたのだろう。
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