売れ残りの野菜

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*** 「光の環が解かれます。王子様ご準備を!」 神官長にそう言われて、王子全員が前に出る。 光の輪がふっと消え、ぎゅうぎゅうとひしめきあってた星の乙女達は、桶の箍が外れたようにバラバラと倒れ伏した。 困惑しながら辺りを見回す星の乙女達。そして、傍に居た私達に視線を止めた。 一部を除き全員が頬を染める。 それを見て王子全員が、手ごたえありと確信した。 神官長が予定通り、こう話しかける。 「ご安心ください。我々は貴女様達を害する者ではございません。歓待いたします。此処は神殿ゆえ、寛げる王城にて今の状況をご説明差し上げます。王子様、星の乙女のエスコートをお願いいたします」 ファーストコンタクトはまず第一王子からだ。 「ラングレー国へようこそ、星の乙女よ。私はこの国の第一王子ルドルフ・パヴロウです」 そう言って手前で倒れ伏してるそれ等(・・・)を無視して、奥の女性に手を差し出す第一王子。 そこにいた全員が心で突っ込んだのは言うまでもない。 "三十路のお前が十代かよ!"
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