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プロローグ
300年に一度、フォールン(尾っぽのついた大きな星)がひと月と言う時間をかけてこの地を通過する。その時、星の乙女が降りて来ると言われている。
実際にはフォールンから降りて来るのではなく、各地にある聖地と呼ばれる場所にそれ等は光の環と共に現れた。フォールンと共に現れそして消える為、いつしかそう言われるようになった。
そして、その乙女達を天からの御使いと言って人々は崇めた。乙女達が現れる場所に神殿を作り、国がそれを管理した。
だが、フォールンと共に消えると言われている乙女達の中に、消えずにこの地に残ったという史実もちらほらと残っている。
消えなかった理由が何なのかそれは未だ学者達の論議の中だ。
ただ、吟遊詩人や大衆劇は万民受けを狙い、こう説を唱えていた。
――――星の乙女がこの世界の住人と恋に落ちたからだと……。
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