34人が本棚に入れています
本棚に追加
/48ページ
引っ掛けようと思ったら、私がすでに転んでたorz
神殿と隣接する王城に戻り、閣僚会議室に案内された星の乙女達。
長テーブルが置かれたそこに彼女達は各々王子の横の席に着いた。
当たりを取った兄達4人は、はずれを取った私達の真向いという図である。
此処でまたジークフリート兄上が慌てだす。
どうやら椅子が大きすぎて、頭の大きい幼女には不安定なようだ。
仕方なく幼女を膝に乗せた兄上。
途端、人肌の暖かさからかうつらうつらと舟をこぎだした幼女。
またまた慌てた兄上は、幼女をその逞しい腕で固定していた。
そして全員に飲み物が行き渡る頃には、股間の中で丸まりだした幼児。
もうどうしていいか分からない兄上。
幼女を相手に戦場の鬼神は、悪戦苦闘しているようだ。
そんな幼女を除外して、宰相が乙女達にフォールンの飛来と乙女の説明を始める。
それを黙って聞く乙女達。
自分達が1ヶ月後には元の世界に帰れることが分かるとホッとしていた。
向こう側の兄上達は乙女達に最高の笑みを作りながら、「バカンスだと思って1ヶ月この世界をお楽しみください。出来ればそのバカンス、私と一緒に楽しみませんか」と口ずさんでいた。
物言いは上品だが、市井風に表現すればこうである。
"へい、彼女。俺と一緒にバカンス楽しもうぜ"
ただの引っ掛けである。
最初のコメントを投稿しよう!