残された想いの向かう場所

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ローラ「議論と言っても一体なにを話せばいいの?」 エマ「私も分からない。何も考える要素もないから、どうしたらいいんだろう」 役の説明を見ても人狼を探せる役もなく いるのは市民の敵ばかり‥ 黒猫を引いてしまえば狐を持っていかなければ もう市民の勝ち目は、ほぼなくなる 生霊がどこに隠れてしまったのかも分からない マイク「始まったにしろ何もできることないよな」 ジェイ「私は市民ですので何卒覚えておいてください」 なぜだか進行がいないせいなのか 皆どこに向かっているのかが分からない発言 ばかりが飛び交っていく こんなことで私は狼を見つけられるだろうか なんて恐ろしいことなのでしょうね エマ「ねぇ‥フレディは?どこかにいる?」 思案してるところに響くエマの不安な声に耳を疑う ローラ「え?フレディさんはいないの? どこに」 消えられる場所なんてないはず 一体どうして?今さっきまでは居たというのに 考えれば考えるほど深い謎に迷いこんでいくように感じる クリス「フレディいないのか‥あれだけ言っておいて逃げたか‥根性なしだな」 やはり、あの人はあの人、何も変わっていない とても苦手だわ あんまりにも意識しすぎるのも良くないと思って彼の事を考えずにすむようにエマの近くに少しだけよる エマ「どうしたの?ローラ」 急に近づいた私にキョトンとした顔を向けていた エマが可愛い その何も知らない顔が傷つけられた私の心を癒してくれるように思える ローラ「少し恐ろしくて‥。だからエマ、傍にいていいかしら?」 エマ「うん、勿論。一緒にいよう」 二人で手を取り合って初めてほっとできる気がした マイク「ジェイ面白いな。ここに市民なんて いないぞ」 普通に流してしまっていたけど市民はいない だとするならジェイさんは狼なのか それとも黒猫に近いのか‥やっぱり分からない フレディ「おはよう 大分遅れてしまったかい?すまないね」 クリス「やっときたのか‥案外、寝坊助らしいな」 フレディさんが来てくれたお陰で少しだけ場の空気が和らいだ感じがした ローラ「よかったですフレディさん。 来なかったら、どうしようかと心配していました おはようございます」 少し緊張感がある場だけれど笑顔を向けることができた気がする フレディ「あぁ、君は‥確かローラだったよね 呼び捨てでって話をしたと思うけど 元気になったみたいだね。よかったよ」 微笑みは見えたものの昨日よりは遥かに疲れきっているように感じるのは私の気のせい? そうであってほしい ローラ「ありがとうございます 昨日早めに休んだので元気になりました では、お言葉に甘えて フレディ、貴方が無事でよかった」 言葉で癒せなくても、せめて軽く出来ればと声を出してしまった 大丈夫だっただろうか フレディ「ローラ、君ってやっぱり面白い人だね ありがとう」 その笑顔で私も少しはなにかできたのではと思うことができた 貴方には感謝している マイク「さっきまでは居たのに急に戻ってきて どうした?低血圧でもおこしたのか?」 フレディ「そうかもしれない ずっと体調が悪くてね。力になれなくてごめん」 ここは雪山‥天候も悪いとあっては低血圧の可能性は捨てられない 治療もできないのに大丈夫だろうか ローラ「今ここでは治療もできないし 怖いわね。気をつけてね」 ジェイ「まぁ、私にできることはありませんがね なにも持ち合わせていないのだから」 フレディの話に持ちきりになって なにもかも分かっていない ここでは何も調べることもなく運に任せたら 勝てると楽観視すれば楽になれるだろうか? 頭のなかにぐるぐるとそんな疑問が浮かんでいた クリス「重度の低血圧か‥ 運が悪かったんだな」 哀れむよりも見下しに近いような顔 なぜこんな顔ができるのだろう 何がそこまでトゲを作る原因になったのかしら でも私に聞くことなんて無理ね きっとそれを助長させるだけしかできないだろうから 分かり合えない、それだけでいい フレディ「うん、そうなのかもしれないね 何だがお父様にも呼ばれている気がするし 一緒にさ‥だれか地獄にいこうよ」 ローラ「え? ‥‥フレディ? いきなり、どうしたの? 道連れなんて‥貴方は黒猫だったのですか? 違いますよね。あんなに心優しい貴方がそんな」 優しげな貴方が黒猫なんて私には考えられない 一体何を思って貴方は? その問いかけを口にすることはできなかった フレディ「僕はね恋人なんだ。だからさ道連れ にしてあげる。僕はなんだろうね」 あまりに儚げに笑う彼の真意は掴むことはできない エマ「黒猫じゃない?恋人だった!? 相方さんいたら可哀想に」 マイク「素で間違えたのか?それなら御愁傷様 ゆっくりと死後の世界があるなら休んでくれよ」 恋人‥そうだとするなら、なんて可哀想 愛する人が幸せで最後までいられますように 私はせめてでも生き残って貴方の幸せを祈りましょう エマ「でも‥黒猫ぽいって思うんだけどなぁ」 フレディ「エマさんは地獄に行きたい?」 エマ「行きたくない。やりたいことがあるから」 ジェイ「まぁ黒猫で恋や狐を持っていってくだされば大分楽になりますから よろしく頼みましたよ」 フレディからエマの名前が出て不安が募る 私はエマと行くのに連れていかれたら私はどこにいけばいいのか分からなくなってしまいそうで 小さく震えてしまう声を抑えながら言葉を紡ぐ ローラ「どうしても処刑先がフレディしかないならエマと私以外を連れていって。お願い 私はエマと行きたいの」 エマ「私も行くならローラと行く」 その言葉だけで私の宛のない恐怖は胸の奥に消えていってくれるような安堵感を抱ける 私たち きっと気持ちは同じなのね とても嬉しいわ ローラ「ありがとうエマ。もしそうなら一緒に行きましょうね」 空っぽの私を満たしてくれてありがとう エマ「うん!ローラとなら行くよ」 エマと繋いだ手を前よりぎゅっと握って その気持ちを忘れてしまわないようにしよう 私の大切なエマがいるなら、それで構わないから クリス「涼しくなれるなら地獄でも極楽に変わることもあるのかねぇ」 エマ「地獄に行ったら舌抜かれるよ?クリスさん」 クリス「はっ、そんな迷信を信じてるのかよ あるわけないだろ。そもそも神すらいないだろうに」 神も信じず人に痛みを残して貴方は何処にいくつもりなの? あぁ、なんで私は嫌いな人のことばかり考えて エマのことだけを考えるって思っているのに どうしても目がいくなんてね フレディ「んっと僕ならジェイさん貴方に地獄に来てほしいな」 GM「では時間になりましたので投票をどうぞ」 エマ「フレディおやすみなさい。恋人なのが本当ならごめんね」 フレディ「僕は恋人じゃないよエマさん」 マイク「ん?なら黒猫か?」 エマ「あ、やっぱり?」 何だが嫌な予感はしていたけれど 貴方はそれでよかったんですか? 私には分からない。ごめんなさい 私は躊躇いを捨ててフレディに投票をした GM「では投票の結果フレディ様が処刑されることとなりました。遺言をどうぞ」 フレディ「うん、これでいいよ。僕は恋人じゃないけど、もういいんだ。だから死ににいく」 縄が揺れた
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