魔闘士さまは非番の時にいつもイチャついている8~バラ色の人生~

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「これ、ニコルスの遺品。お師匠が、持ってた」  花言葉の綴られた本。  しおりが挟んであるところをみると、ここを開けということか。  ページを破らないよう、大切に、そっと開いた。  そこにあったのは、バラの花々の花言葉。  赤……、白……、黄……、そして、橙。 「橙……信頼や絆」  かすれるヴァフィラの声に、ルドーニが補足を加えた。 「オレンジ色のバラは、家族へ愛情を示す時に贈る色、だそうだ。お茶の時は、いつもオレンジ色のバラが飾られてたろ? 損得抜きの、家族に対する純粋な愛情を、ニコルスはヴァフィラに持っていたんだよ」  
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