プロローグ

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プロローグ

「日本外来怪異対策本部よりお知らせ……あなたは、選ばれました……?」 安アパートに一人、スーパーで特売だったアイスをちびちびと食べながら、今川はそのメールを読み上げた。全く知らないアドレスから身に覚えのない内容。それどころか文面をスクロールさせていくと、「仕事内容等はこちらでご確認ください」と迷惑メール特有のURLが貼られている。どう見たって怪しさしかなかった。 「……」 今川は、しばらくそのメールを適当に読み流していく。私たちは表に出ていないだけで法的な存在であること、一年に一度ほど不足した社員を補うためにランダムでこのようなメールを出している等々。どれもこれも眉唾物の話でしかなく、今川も怪訝な顔でそれらに目を通していると、ふと。その手は青字のアルファベットの羅列に触れた。これは、そんな偶然から始まる話の総括である。
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