二人の旅

5/5
604人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
ステータス限界値だと?! 俺の目にとまった文字はステータスの限界値に達 していると言う表記だった。 俺のステータスって無限大じゃなかったのか? 嘘だろ、こんな事ってあるのかよ。 俺はこの事で決闘どころの騒ぎじゃなかった。 そんな俺に気を配ったカグヤさんは俺に、気分悪 そうだけれど大丈夫?と声をかけてくれた。 俺は大丈夫と言うとカグヤさんは少し安心していた。 それはそうと、フレナは何故ああなってしまったのだろうか。 俺みたいに誰かに魔王にしてもらったとか? でもフレナに限ってそんな事はしないだろうし、 どうなってるんだ。 悩んでいる俺にフレナは何も言ってくれなかった。 やっぱりあれはフレナじゃないのか? でもあの時の記憶まであったしな、あれはフレナで間違いなさそうだ。 「そう言えば、お前は俺と決闘がしたかったんだよなフレナ。」 「あぁ、その通りだタケル・シルファー。お前を倒してあの時の恨みを晴らしてやる。」 やっぱりフレナで間違いなさそうだな。 俺はしょうがなくフレナと戦うことにした。 フレナは最初に会った時と雰囲気が違った、そして何か変な感じもしている。 (フレナだと思ったが、何だろうか、この変な感じは。まぁとりあえず戦ってどうにかしよう。) 俺はフレナの前に立った。 フレナからは殺気しか感じられない。 どうしたらフレナを悲しませないで倒せるのか。 俺はこれを考えることで精一杯だった。 そして少しの沈黙の間が終わり、呼吸が噛み合った。 この時だ、フレナは俺めがけてまるで新幹線のようなスピードで、俺の事を斬りに来た。 俺はそれに避ける事は出来たが、体制を崩してしまった。 フレナはそれすらも見逃す事はなかった。 いつものように殴って吹っ飛ばす何て事も出来ないだろうしましてや敵はフレナだ、あまり傷つけたくない。 俺は武器生成用魔法を使って剣で戦うことにした。 「ジェネレイト・オブジェクト」 俺がこう言うと魔法は発動し、武器が生成され俺の手元に来た。 だが何とも弱そうな武器だろう、ロープレの初期武器か? そんな感じだった。 と言うかフレナ早すぎだろ、剣がどうとかの前に俺が斬られちまう。 なら、これでどうだ! 「パワー・フレイム」 この魔法は相手を極炎に包み混むと言う魔法なのだが、なんと少しもきいていていない。 (どうしよう、どうしたらいいんだぁぁあ!) そしたらフレナはついに口を開き、魔法名を叫んだ。 「エクスプロージョン」 えっ、、、これって爆発の魔法ですよね? これを言ったって事は自爆?! 早く何とかしないと、、、そうだ、あれがあるじゃないか、一か八かだ。 「ムーヴ」 俺がそう言うと爆発よりも先にカグヤさんも一緒にアルカの王国に飛んだ。 ー第一王都ーーーーーーーーーーーー 「いてててて、ここは第一王都?!ムーヴが成功したのか?って事はカグヤさんもいる、成功だぁぁあ!!」 でも、フレナは大丈夫だろうか? 自爆だし、死なない事はないだろうし、もう手遅れか。 でも一応アルカに確認しよう。 俺は王城まで行き、第一国王の所に行った。 第一国王は俺が来たことを凄く嬉しく思っているらしく、アルカは真面目に勉強しているよとか何とか俺に伝えてくれた。 俺は本題に入り、国王にまだ学校にフレナがいるか聞くとフレナは魔王軍に連れ去られたと言う事だった。 てことはさっきのは本当にアルカだったんだ。 俺はとても悲しくなった。 泣きたかった、前まで一緒に冒険していた仲間を自爆から助けなかったと、自分を責めた。 そんな時に後ろから優しい声がした。 「タケルくんは何も悪くないんだよ。悪いのはフレナちゃんをああにしたやつが悪いんだよ。タケルくんは最後までフレナちゃんを考えて戦ってたんでしょ、それならフレナちゃんも少しは痛くなかったんじゃないのかな?」 カグヤさんはお母さんみたいだった。 お母さんみたいな優しい声、俺はその優しさに包み込まれた。 俺はカグヤさんの優しさに心を癒され、この日は第一王都に泊めてもらった。 俺の冒険は続く。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!