救出作戦

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救出作戦

「お前はまた大切な人を失ったな。何故そうなったか分かるか?」 俺は見知らぬ荒野に座っていた。 俺の目の前には仮面を着けた者がいた。 俺はすぐに気づいた。 この荒野には俺と仮面を着けた者しかいないと言うこと。 そして、この仮面を着けた者は圧倒的に俺を上回る強さだと言うこと。 見るだけで分かる。 「君は何故、大切な人を失ったのか分かるかそう聞いている。」 「それは、、、、俺が弱かったから。」 「そうでは無い。確かにお前は弱い。だが、お前の弱さは心の弱さだ。その弱さが大切な人を失った原因の一つだタケル・シルファー。」 俺の名前を知って、、、いる? 俺はこいつと会ったことすら無いぞ。 会ったことがあったとしても仮面で顔が隠れてるから、分からない。 俺には次第に頭痛が起こり始めた。 頭が刺されているように痛い。 そんな中、仮面の者は言った。 「君が、魔王を一人倒した際にまたここに呼ぶ。さぁ!魔王を倒して来るがいい。」 「聞かせて、、、、くれ、、お前、、、は誰なんだ。」 俺の意識は途絶えた。 ーーーーー第一王都ーーーーーーー 「うっ、、お前は、お前は。」 「タケルさん!タケルさん!」 俺を呼ぶ声。 アルカの声だ。 俺はどうしたんだ。 さっきまで荒野にいたはず。 俺はどうなったんだ。 いや、ここは王家のベッドの上か? と言う事はさっきまでいた荒野はどこに行ったのだろうか? 俺は疑問しかなかった。 まぁいいか、結果無事な訳だし何にも損は、、、、、、! いや、損あった! カグヤさんが魔王になって拐われたんだ。 さっきの仮面の者は俺になにかを伝えようとしてくれたのか? 俺の意識がはっきりしてくると視野の上らへんに、取得可能スキル3と出てきたのに気がついた。 俺は何を取得出来るのか不思議に思ったので、メニュー表示を見てみた。 すると、漢字の混じった文と共にスキルが送られていた。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 拝啓、タケル・シルファー。 先ほどは急に荒野に呼び出してすまなかった。 それのお詫びと言ってはなんだが、君に私のスキルを託す。 そのスキルは3つ。 だが、そのスキルを獲得するとスキルを捨てるまで、スキル選択が出来なくなってしまう。 そこも考えて取得してくれ。 そのスキルとは以下の通りだ。 スキル 略奪 強奪 奪取 このスキルは相手を倒すと相手のスキルが使用可能になり、スキルボードが使用可能になる。 スキルボードにEXボードがある。 そのEXボードは特定のスキルを使用可能にすると、EXボードは光っていき全てのスキルを使用可能にすると、君のスキル、ステータス調整の上限が無くなる等のボーナスもある。 頑張ってくれ。 次に魔王を倒した時にまた話そう、さらばだ。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 略奪、強奪、奪取。 俺のステータス調整の上限を解放する為には取得するしかないか。 「スキル取得っと。」 全身に今まで無かった感覚があった。 そして俺はまた、旅に出ることを決めた。 素早く支度をすると、アルカが慌てて出てきた。 「タケルさん!どこに行くんですか!」 「カグヤさんを取り戻しに行くんだ。」 「だったら私も行きます、私だってあの時よりも強く、、、」 「駄目だ!!今回はあの時とは違う!何が起こるかもわからないんだぞ!今回は俺が絶対に来させない。」 俺は大人として、危ない場所にはまだアルカを連れていきたくない。 俺はそう言うと、飛び出して行った。 「カグヤさん。今、助けに行くよ。」 俺の物語の第三章の始まりだ!
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