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てこに使うのは木材だろう。その木材の強度にもよるけれど、てこの原理を使って、5倍くらいの重さを持ち上げることが出来ると思う。
腕力が30kgあったとして、石材を持ち上げる方向が上向きなので、棒の先端の作用点は下向きの方向だ。だから、体重がかけられる。
とすると、合わせて100kgだ。その5倍は500kg になる。二重底に4、5本の棒を入れれば、2tから2.5tになる。
巨大ピラミッドの下層には、もっと重い石材が使われているかもしれないが、棒の数を増やせば問題ない。
木材の強度にもよるが、一本の木材に二人が体重をかければ、その2倍の重さを持ち上げることが出来るだろう。
それから、人間の腕力がもっと大きいかもしれない。
以上、てこの原理で石材を縦回転積みで積めると思う。
この縦回転積みだが、ピラミッド建設の現場では、2方向あるかもしれない。( 少し前まで1方向だけだと思っていた。)
まず、最初の1個を置く。その隣に密着させて置いてゆき、一直線になるように列を作る。そして、2列目の1個を置く。
そうすると、石材の2面と地面 ( 2段目以降は石材の上面 ) の、3面による、立体的な角が出来る。( 窪み )
1列目の手前の面、2列目の横の面、そして地面の3面に囲まれた、立体的な直角だ。
石材は直方体だから6面あって、その6面のうち3面を、上記の3面と、密着させなければならない。
だから、縦回転積みの2方向とは、1列目の手前の面と正対する方向と、2列目の横の面に正対する方向だ。
2列目の横の面に正対する方向に置くということは、既に、1列目の手前の面と密着しているということだ。( 1列目の石材が、ずらっと何個も既に並んでいるので。)
だから、二度手間になる。それに、橇の先が邪魔になるかもしれない。でも、その事例が一つもなかったとは言えない気がする。
石材の運搬については、時間の面で考慮しなくてもいいと思う。石材を切り出した場所からピラミッド建設現場まで一年もかかるわけではないので、すべての石材の切り出しが終わるまでに運ぶことが出来るからだ。
石材の運搬には、動物を使っていると思う。それに、十万人の人間もいる。十日は、かからないと思う。
石材を切り出した場所からナイル川まで下りだ。そして、ナイル川岸から、ピラミッド建設現場の丘まで上りになる。標高差があるから、一段目から傾斜路が必要だ。
傾斜路の出発点を後ろに下げれば、段数が上がっても傾斜角を変えずにいることが出来るが、問題の現存最大のピラミッドは、下段の石材は大きく、上段の石材は小さめだから、傾斜角は急になっていると思われる。
傾斜路の出発点を変えるといっても、ナイル川方向に傾斜路が伸びていたなら限界がある。
ピラミッド建設で一番大変なのは、傾斜路造りだ。おそらく、ここに、十万人のほとんどを注ぎ込んでいる。
石材の切り出しや表面仕上げや積み上げは、熟練の職人が行う可能性があるので、熟練の職人以外が十万人の可能性もある。
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