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傾斜路というか、路線に関しては、今までの巻でいろいろ書いてきて、そちらの方が詳しいが、
路線のほとんどは傾斜しているが、平らな部分もあると思う。傾斜路は、皮を剥いだ丸太が、砂や土に、90%ぐらい埋められて、並べられていると思う。
90%ぐらい埋められているのは、丸太が動きにくくするためだ。そうすると、橇がうまく滑ると思う。丸太に皮がついたままだと、うまく滑らない。
傾斜路は、たくさんあると思われる。とにかく、広い。それは、砂や土が、重力によって、下にこぼれていくからだ。
砂山の上に、とてつもなく重いものを乗せたら、どんどん崩れていく。だから、崩れるのを防ぐための、石材が必要だ。
この石材は、ピラミッド本体に使われる石材よりも、品質が悪くてもいいので、ピラミッド建設現場の近くを掘って、調達していたかもしれない。
( 巨大スフィンクスは、岩盤を掘り込んで造っている。)
この、傾斜路の補強のための石材は、並べ方の向きに特徴があると思う。それは、石材が直方体で、長い方の辺の長さと、短い方の辺の長さの、差が大きい石材を使い、
面積の小さい方の面を、砂山に向けるということだ。その方が抵抗力が大きい。この石材は、それほど大きくないと思われる。
石材の長辺と短辺の長さの比率は、それほど極端に大きいわけではないと思う。人間が扱いにくいし、石材が折れてしまうからだ。
実際の作業の順番が、細かく分かるわけではないが、
まず、ピラミッド本体の真下の基盤整備と、石材運搬の路線設定が行われたと思う。
路線がまだ無い状態は、たぶん凸凹している。それをなるべく平らにする。凹を埋める。凸を削ったかは、わからない。それを避けた可能性がある。
路線は絶対に傾斜がつく。標高差があるので。でも、なるべく平らだ。
基盤整備は、以前はミリ単位で、重力に対して直角の真っ平らにしていたが、現存最大のピラミッドでは、そうではなく、
少し甘く平らにしている。そして、敷石方式を使っていると思う。
以前は、一段目から巨大な石材を置いていたため、置いた後に傾いていると、また石材を撤去して、基盤をやり直してまた石材を置くということが、手間がかかるため、基盤をミリ単位で整備していた。
だが、敷石方式の場合は、少し薄めの石材を一段目に置いている。それは、片方の端を上に上げやすいからだ。基盤のやり直しが簡単になる。
以前の、一段目の巨石の、下になる面は、真っ平らに削っていたが、敷石の下になる面は、そうでもないのかもしれない。
とにかく、敷石の上になる面が、重力に対して直角で真っ平らになればいいという考え方だ。
敷石は、一番下になり、物凄く重さがかかるので、用意された石材の中で最も固い石を使っているか、あるいは、普通の石材を少しだけ薄めにしたのだろう。
ピラミッド本体の真下を、すべて、一気に真っ平らにするというのは、非常に手間がかかるのだろう。
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