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「さあ現在の日本はどうなってるか。あれ、ここはどこ?」
「草木が生えてない荒れ地かよ」
2人は乗ってきたタイムマシンに戻り、機械で確認してみた。
「2019年の日本に間違いない。しかもおれの家の庭のはずだ」
「少なくとも都会の真ん中だったんだけどね」
ギュエーッ
「おい今何か音がしなかったか」
「何か動物の声のような」
「行ってみようぜ」
2人はタイムマシンから飛び出し、辺りを見回した。すると・・・。
「おい、あれは何だ。あ、こっちへ向かってくる。わあああ、怪物だ~」
「ひええええ」
何十メートルもある長い首の上に頭があるような怪物が、数匹いるように見えた。
「早く、戻れ、瞬間移動だ」
2人はタイムマシンで別の場所に移動した。
「ここなら大丈夫・・・じゃなかった、また怪物だ~」
再びタイムマシンに戻り、できるだけ遠くに移動した。
扉を開けると、騒がしい音が聞こえてきた。
「おお、都会だ。ここなら怪物が追ってこない」
「どうだろ。ところでここどこ」
「地図では沖縄だ。少し調べてみる。このコンピューターのデータは歴史が変わる前の状態を維持している。だからここから遠くの場所の様子を観察してみる」
「そんなこともできるんだ」
「さっき王様のお城の中を前もって確認してただろ」
「いつの間にかしてたんだ」
「なるほど、わかってきた。日本列島だけ荒れ地になってる。世界中の各地域は変わらない。変わらないというか、微妙な違いはあるかもしれんが。見ろ、ここ沖縄の都会の様子を。英語だらけだ」
「日本に返還されなかったかな」
「その日本がないんだろが。この都会だって、漢字はあちこちにあるけど、仮名文字がどこにもないだろが」
「ああそういえば」
「つまり、歴史が変わったことで、あの怪物が出現して、日本は古代から人々がいなくなり、今も危険地域ということで誰もいなくなっているんだ。他の地域には影響が及んでいない。ここ沖縄もだ」
「だけどどうして?」
「うーんわからん。もう少し調べてみないと」
「あの怪物、や・・・」
「おい今何て言った?」
「え、えーと、ヤマタノオロチ」
「それだ。そうか、こいつも実在してたんだ」
「というか腹減った。飯食いにいこ。お金は持ってる」
「置いていかなかったんか。だけど日本円は使えないだろ。それとお前英語話せるか」
「あ、無理」
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