Obverse2〈ユシア×タリノ〉

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Obverse2〈ユシア×タリノ〉

ユシア×タリノ 18歳の誕生日から4ヶ月後、ユシアの元に診断員から初めてのオナホールが届いた。 夕方の今の時間なら大丈夫だろうか。やっぱりもう少し待つべきだろうか。タリノはユシアより7歳年上の社会人なので、彼のオナホールを使う時間を誤ってはいけない。 お試し期間中いつでもαを受け入れられるようにΩは社会的活動を慎むよう促されているらしいが、社会人だとやはり無理なこともあり、診断員を介してαにこの時間は避けて欲しいと伝えることもあるらしい。 でも、ユシアの元にそういった連絡はこなかった。ということは多分大丈夫なんだろう。 我慢できなくなって、まだ開封していなかった箱の包みを開けていく。箱を開けるとふわふわの綿に包まれて薄いピンク色の無機質なオナホールが入っている。 そっと手に取るが、初めて見るΩの秘所に胸がドキドキして落ち着かない。 今まで本でもビデオでも、モザイクで隠されていたそこを見るのは少し駄目なことをしている気分にさせる。 あぁ、こんなにも媚薬のように興奮をもたらすものをΩは隠していたなんて、知らなかった。 アナの周りは少しぷくっと柔らかそうに膨らみをもっていて、白い陶器のような肌から真ん中にいくにつれて薄紅色に色を変えていく。 本当に今まで見てきた何よりも美しかった。 3ヶ月後にはそこを含めてそのΩ、タリノの身体の全てが自分のものになっているかもしれない。考えるだけで自分の奥底にあるαとして何かがぐつぐつと湧き上がるのを感じた。 鼻を近づけ息を吸い込むと、そこの独特な甘い香りと石けんの匂いがする。後からくるのはタリノの香りだろうか、上品で雅な香り。 ゆっくり息を吐くとそれに反応してか、ぴくっと動いた。 そこに指を入れてみたい。突如現れたその想いはしだいに大きくなっていく。ちゃんと調べておけばよかった。 番推薦書が初めて届くのは人によってかなり時期が異なる。早い人だと18歳のバース性診断のすぐ後に届くが、遅い人だと数年、下手したら十数年待つ場合もあった。 高校では部活ばかりやっていて、性への興味はかなり薄かった自分にそれが届くのは随分後のことだろうと勝手に決めつけていたのだ。 分からない。もしかしたら入れるのにクリームみたいなものが必要なのだろうか。でも、そういうエロいことをする時に中から何か出てくる聞いたこともある。 でもいつ出てくるのだろう。相手の気分だろうか。それともツボみたいなのがあるのだろうか。 迷っても拉致があかないので、その優美なアナに誘われるがままに指を入れてみた。 「し、失礼しますっ」 少し湿っていて、とてつもなく柔らかい。固く閉じられている思った入り口は指の形に広がって、きゅっと締めつけてくる。 指をめいいっぱい入れてみると何かコリコリしたものが指の腹に当たる。何だろうかと思いつつ形を確かめるようにやんわり指を曲げてそこを押したその瞬間、今までにないほど中がギュッと締まり震えた。 「えっ………!?」 突然のことに驚いたユシアは思わず指を曲げたままパッと中から抜いてしまった。 一瞬のことだったが、内壁をかりっと爪で引っ掻いてしまったのを感じる。 まずいことをした。タリノの中を傷つけてしまったのではないか。 確かめたくても、そこは固く固く閉じてしまった気がする。アナから血は出ていないが、大丈夫だろうか。 もう一度指を入れるのは申し訳なさすぎて、近くの医療用品店やちょっとエッチな物専門店まで急いで走り、中を見れるようなものを買ってきた。 クスコや内視鏡など色々と買ってはみたがどれも余計に傷つけてしまいそうで、とりあえず見た目で買った試験管を手に取る。 試験管の先をアナに当てると、チュプッと音を立ててスルスルと飲み込んでいく。さっきよりもタリノの中は分泌液らしきもので溢れてる。 あっという間に試験管の半分を飲み込んだ。光を当てながら中を覗いてみるが、血も傷らしきものも見つからずホッとした。 念のためと試験管を中から取り出し、その先に白い傷薬を塗ってもう一度中へと押し込んだ。 もう見なければよかった。 再び見たその中は、肉壁の薄紅色に白い傷薬が映えて卑猥なものを連想させた。 目が離せずにじっと見ていると、口に血の味が染みわたった。何かと思いそこから目を離すと鼻から流れ出た血が開いた口に入ってきているのだと気がつく。 目の前がくらっとして瞼が閉じた。 次に起きた時にはあれから数時間が経ち次の日になっていた。 ベッドの上には試験管が刺さったままの状態でオナホールが転がっている。 「…夢じゃなかったのかぁ。」 ほぉっと息を吐くと、そっと試験管を膣から取り出した。試験管と一緒にタリノの中から液体が溢れてくる。 タリノのアナルは昨日よりその口を開いてユシアを誘っている。 蕾が開いたその中を一生飽きずに見ていられる気がしてきた。 ベッドで仰向けになり、そのオナホールを両手で持って目の前にもっていく。くぱくぱと開いた口が塞がりきらず、奥の方からタリノの体液が滴り落ちてきた。 顔についたそれを舐めると熟す前の苺みたいな甘酸っぱい味がする。 昔、バイト先のお洒落な先輩が、「番になっちゃうと恥ずかしがって中を見させてくれなくなるから、お試し期間でしっかり見とけよー。」と言っていたのを思い出す。 既にもう届いてからずっと見ているけれど、もっと見たいし、余すところなくタリノの中の全てを覚えていたい。 「タリノ…。」 中から溢れてくるタリノの体液で顔がべちゃべちゃになってくる。 淫らに誘ってくるアナルを眺めていると、なんだか昨日の心配はなくなって、多少大きくても今ならその奥へと飲み込んでくれるのではないかと思えてくる。 昨日買った物を思い返し、ベッド脇の買い物袋から目的の物を手探りで取り出した。 取り出した透明のディルドを開いた口に当ててみる。 さっきまでくぱくぱしていた口はおとなしくなって今度はディルドの先端に吸い付いてきた。 それから3ヶ月後。2人の姿は街中のカフェにあった。 握った掌がどんどん汗ばんでくる。 極限までの緊張でタリノの顔を見ることすらできない。 「……は、はじめまして…! えっ…と、知ってると思うんですけど、ユシアと言います。 今はまだ学生で、…7つも歳が違うし、精神的にもタリノさんには全然追いつけていないけど、 す、すぐに追いつくように頑張りますっ! そ、その、え、えっちな方も頑張ります!!! だから、その…、つ、番になってもらえないでしょうかぁ!!!」 こらえきれなくなったタリノが思わずふきだした。 「あはははっ。いいんだよ、年下なんだから無理に追いつかなくたって。俺だってすぐに追いつかれるようにはしてやんない。」 目を細めて笑うその様も可憐だった。 「それよりさ、俺のことを幸せにしてくれるってこと?」 「はいっ!!!!幸せにしますっ!ものすごく、ものすごーく幸せにします!! 自分の人生をかけてあなたを幸せにさせてください!」 「ふはっ。…ありがとう。 あらためて、よろしくお願いします。」 「おし!ホテル行くか!」 「んっ!?は、早くないですか!?!?ま、まだ昼前ですし、あの、心の準備がっ」 「早くしないと、おいてくぞー。どこにしよっかなぁ」 振り向いてはじけて笑うその顔に、もう一生この人には追いつける気がしなかった。 _________________________________________ ユシア…童貞α。18歳。好奇心旺盛で子供っぽさが抜けていない。性的なことにかなり疎い。 タリノ…社会人Ω。25歳。お試し期間中は在宅勤務をしており、相手が初心な童貞ということもあり毎日アソコを念入りに整えたり慣らしたりしている。
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