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〇国道    夕方    人も車も沢山行き交う    その中を    全力で走る優太 優太「僕は待って下さいと言ったんですよ!?」 ショコラ「だから言ったじゃない! 私は待てないの! あなたがどうしてもって言うから こうして話を聞こうって言っているんでしょ?」 優太「こんな状況で話せる訳ないでしょ!」 ショコラ「じゃあ後で聞いてあげる。 だから漕ぎ続けなさい!」 優太「何で!?」 ショコラ「良いから!」    優太の背中に胸を押し当てるショコラ    赤面しながらも堪え    自転車は加速する ショコラ「あなたが私を呼び止めた分、 遅れているの! これ以上遅刻すると預かって貰えないし ・・・あの子だってきっと悲しんでる」 優太「?」 ショコラ「止まって!」    急ブレーキをかけて止まる自転車    降りてすぐに走り出すショコラ    近くの角を指を差す ショコラ「良い!? 暫くここに入って来ないで! あと良いと言うまで 他人の振りをしてて!」    角を曲がるショコラ 優太「上手いこと言って、 逃げようとしても駄目ですよ!」    ショコラを追い、角を曲がると    そこには保育園        ショコラが最後の迎えらしく    他の子供や親は居ない    保母さんに深く頭を下げ    眠る娘を抱き出てくる
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