2.ボクとミカ

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 封をするように傾けると、ぐいっ、と植え込みの奥の方へとおしやる。 「……わり、またせたな」  マイクはようやくパンをのみこんだようで、頭を軽くふりながらボクの隣へ来る。 「それで、さっき何を言いかけたんだ?」 「マイクは、人間を好きになったことある?」 「ないな」 「カー……」  やっぱりか、とボクはうなだれてしまう。  ボクがマイクに聞きたかったのは……、カラスと人間のことだった。
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