3.ミカからの挨拶

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 ボクが動かないでいると、ミカは近寄ってきた。  不思議と、逃げなきゃという気持ちはなくて、ボクはそのままミカを見つめた。  これまで見てきた人間のような、巨大な影というものを感じなかったからかもしれない。  その証拠に、ミカは茶色の瞳を太陽光に照らされたみたいにキラキラさせてながらボクの顔をのぞきこんだ。 「きれいな瞳だねえ、カラスくん」  褒められた。
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