3.ミカからの挨拶

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 そんなにミカって連呼しなくても分かるよ。  そう言いたくて、ボクはうなずいた。  ミカはわーっ、と手を叩く。 「すごーい! カーくん、私の言葉がわかるんだね!」  カーくん。それがボクの呼び方だと気がつくのに、時間はかからなかった。  青信号になったことを知らせる音楽が流れる。何度めかのそのメロディは、ミカを急かすみたいだった。 「夕方にまた来るね、カーくん!」
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