4.夕方の日課

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「今のって、うん、の返事? どう?」 「…………」  ああ、はなしたい。  ミカと話をしたい。言葉を交わしたい。種類が違うから、カラスと人間だから、コミュニケーションがとれない。辛い。 「うん、ってことにしておこ!」  それでいいんだよ、ミカ。 「カーくんがさ、人間だったらなって思うときあるよ。私、カーくん相手だとこんなにおしゃべりだけど、学校だとだんまりなの。なるべく目立たずに、地味な存在でいたいから……」  こんなにおしゃべりじゃないミカがいるのか。ガッコウというところにいる人間たちが羨ましい。地味だというミカも見てみたい。
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