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ガッコウが同じ子だ、ボクは分かった。
普段、この道を歩く人間を観察しているから。
「……ナバくん、おはよう」
「おう、はよ。何やってんの? こんな公園の端っこで」
ナバ、という男の子がミカに近づく。
ボクはミカに近づけないのに。ナバは許される。
こんなときでも、いいなぁと思ってしまう。
「……カラスくんと、交流してた。あはは……」
言葉では笑うけど、目は全然笑っていない。
水というか、潤いをなくして、干からびた砂のようだ。乾いた笑い。
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