6.ミカが危ない

2/8
前へ
/132ページ
次へ
――『カーくん、ミカだよ』 ――『パンおいしい? 家で作ってるんだ。いっぱい食べてね』 ――『カーくんとしゃべるみたいに、他の人ともしゃべれたらいいのにな』  仕方ないから、これまでのミカのことを思い出す。  茶色の髪の毛がチョコレートに見えたこともあった。  ミカの声は聞けばすぐ分かるくらい、ボクはすっかりミカに慣らされていた。 「会いたいなあ、ミカ」  そう呟いたとき、バサバサッとひときわ大きな翼の音がした。
/132ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加