6.ミカが危ない

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「やるならオレもやる」 「……え?」 「昨日、だけじゃないけど、ミカのパンもらったし」 「……マイク……なんで」 「ああいう弱いものイジメ、嫌いなんだ。人間だろうがカラスだろうが猫だろうが狸だろうが」  マイクの目つきが鋭くなる。ローズのことを思い浮かべているのかな。 「……なら、作戦を考えよう。確か、今日の交番にいる人は……ジュンサのミチバタさんだ。あの人はボクたちのこと嫌いじゃないから、何かを奪ってここまで持ってくれば来てくれるかも」  ミチバタさん。いつも、ボクたちカラスを見たら挨拶をしてくれる、バラ園の主と似たような人。年齢はまだ若い。警察官のなかでも、あの人は信頼できそうだ。 「オレが連れてくればいいのか」
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