2.ボクとミカ

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 袋のくちはいつもあけてくれているし、六枚切りの食パンはボクが食べやすいようにある程度、一口大に切ってくれている。  たいてい二日くらいでパンはなくなるけれど、ボクにとっては嬉しいごはんだ。  ボクは、ミカのくれた食パンをついばんだ。  さっきみたいに、カラスが間近で鳴いても、彼女は驚かない。最初からそうだった。  出会ったときだって、ボクが警戒して離れようとしても、追いかけることもせず、ただ話しかけてきた。
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