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春さんはじっと俺を見つめる。
「大和さん。大丈夫です。」
「で・・でもさ。。」
「佑さんはそんな噂話に屈したりするような
人じゃありませんよね。」
落ち着いた声音に 暗に冷静になれ。と
言われた気がした。
そっか。
そうだな。
「うん。」
春さんはニコッと微笑むと
「俺たちが不安を見せれば 佑さんが苦しみます。
そばにいる人間がしっかりしていれば大丈夫です。」
そう言って 空のバッドを俺に渡す。
そっか。
「うん。わかった。もしそんな事言ってる奴が
居たら 俺 殴ってやるよ。」
拳を握りしめると 春さんはくすっと笑い
「大和さん。あまりその手の事は得意そうじゃ
ないですよね。」
ちろっと意地悪な瞳を向けてきた。
そうだけど。
「お・・俺だってやる時はやるんだから。
今 ちょっとバカにしたでしょ。」
頬を膨らませると 春さんニヤッと笑い
「すいません。大和さんが人を殴る絵が
頭に浮かびませんでしたから。」
そう言って 舌を出す。
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