豆乳

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最近 だいぶ打ち解けて 春さんはこうやって たまに俺を揶揄う事がある。 でも それもなんか嬉しくて。 「なんだよ。もうっ!」 完全にいじけると くすくす笑われ ポンポンと頭を叩かれた。 その笑顔が人を安心させる。 嫌な気分を変えようとしてくれたんだな。 この人が居れば大丈夫だって思ったけど 最近は本当にそう思う。 それに 佑さんも頼りにし始めてるのがわかるし。 二人の間に信頼関係が ちゃんと 築かれていってるんだなって思ってた。 よし。 気を取り直し 片付けを再開すると 店の前に立つスーツ姿の長身の男性に気がついた。 あれ。。 「・・矢島先輩。」 声をかけると ふん。とつまらなそうな顔をして ジロッと俺を睨みつける。 「佑は。」 話すのも嫌そうに聞いてきた。 「祭りの会合で出てますけど。」 つい口調がこっちもキツくなる。 矢島先輩は顔をしかめ 春さんへ視線を移すと まるでゴミでも見るかのような蔑む目で睨みつけた。 そのまま 何も言わず 行ってしまう。 なんなんだよ。もう。。 ムカつくな。 中に戻り 洗い物を再開する。
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