運命の悪戯

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 ところが、聡美と破局した今、比呂志は人生のどん底の境涯にあり、この上ない苦しみに喘いでいた。  或る日も比呂志は公園のベンチで独り塞ぎ込んで項垂れながら座っていると、「おい、どうした?」と声を掛ける者がある。  比呂志はびっくりして顔を上げてみると、こいつは何者なんだと怪しむに足る奇妙奇天烈でエキゾチックな格好をした老人が目の前に立っていた。
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