白の中で

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──初雪だね、信也。  冬の静けさが、昨夜夢の中で聞いた声を呼び覚ます。  少し低くて透明な、凪の声。  冬原凪はうちの近所に住んでいた同い年の女の子だ。透き通るような白い肌に大きな黒い瞳、小さくすっきりした鼻と桜色の唇。  親同士が特別親しかったとか近所に他に子どもがいなかったとか、特に理由はなかった。ただ物心つく頃には俺達はいつも一緒にいた。多分気とか波長とか、そういうのが合ったんだと思う。
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