奇跡を待つだけじゃ足りない / 彗星の奇蹟 7

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ぐるぐる回る世界に笑顔の彼女が浮かぶ。 奈緒… 目を開けると… 砂に打ち寄せる… !! しょっぱ━━━!! いっぺんに覚醒して飛び起きた。 途端に何かに引っ張られて倒れ、またしても塩辛い水を飲む。 犬のように頭を振って顔をあげ、『存在』を思い出した。 「先生!起きろっ!!」 「…うぅ…」 鞄の取っ手を掴む手が動いて、彼が生きていることに安堵する。 「起きろって!」 肩を揺さぶると、海水を飲んだ先生が激しく咳をしながら吐いた。 「大丈夫?」 「うぅ…頭がくらくらする…僕、乗り物に弱いんだよ…参ったぁ…しかもナンデ海ん中なの?」 彼が波間に座り込んでいる間に、僕は周囲を見回した。
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