縁結び

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 その青年は毎年、夏にやってきた。  私が彼と出会ったのは、私があぜ道を散歩していたときだった。 「…君、真っ白でいいな」  私があぜ道を出て、田んぼ道に座ってあくびをしていると、青年はいつの間にか私の隣にしゃがんでいた。私は少し驚いて手をなめていた。 「ごめん、驚かせてしまったかな…」  青年は私の様子を見て、申し訳なさそうに微笑んだ。
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