縁結び

4/15
前へ
/15ページ
次へ
 青年はカメラを持っていた。しばらく彼は、そのカメラで色々な風景を撮っていた。  私は気になって、彼のカメラへと手を伸ばしていた。 「…ん?これ、気になるのか?」  私が手を伸ばしているのに気づいた彼は、私に撮った写真を見せてくれた。 「ほら、さっき君があぜ道を歩いていたときの写真。ちょうど夕日が当たってきれいだろ」  彼が見せてくれた写真は、どれもきれいだった。 「ニャー」  人前では鳴かなかったのに、嬉しくて自然と鳴いていた。 「嬉しいのか?…よかった」  彼もとても嬉しそうに笑った。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加