殺された女

1/21
568人が本棚に入れています
本棚に追加
/366ページ

殺された女

     なんだって、こんなことに――。  手を引かれて、道を歩きながら、七月は目の前にある槻田の背中を見ていた。  手を繋いだまま、離れられるぎりぎりまで離れて付いていく。  付き合ってたときだって、手なんか繋いで歩いたことないのに。  いや、手を繋いでるっていうか。  これって――  補導されてる?  はた、と気づいた七月は手を振りほどいた。 「なんだ?」 と槻田が振り返る。
/366ページ

最初のコメントを投稿しよう!