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そう微笑むと彼女は、湯から上がり浴室から出て行った。その夜、私は優子さんの部屋をノックした。
「どうぞ」
「武藤先輩?佐藤さんも」
中には三人がテーブルに囲んで座っていた。
「原口さん。まあ、座って!ほら」
優子さんは嬉しそうに私の背を押し、部屋へ招き入れた。
「それでは改めて、我らの源氏の棟梁である雪乃嬢に、ご挨拶申し上げます」
「は?」
「雪乃先輩、実は私達。義経の家来の子孫なんです」
三人の笑顔に、思わず私は目を疑った。
つづく
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