4 知られざる敵

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4 知られざる敵

 ここ数日良く眠れていなかったけど、みんなに秘密を告白したこの夜は良く眠れた。  そして朝食後、私の部屋に佐藤さんがやってきた。 「え?義兄さんの居場所が分かったの」 「はい」  私。三年かけても分からなかったのに?一晩だよ?整えかけた髪を私は解いてしまった。 「実は早朝から優子さんと武藤先輩が、名簿にあった源智春の住所に行っています。そして最近住んでいた場所まで掴みましたよ」 「どうやって調べたの?」 「問題ありません。合法的な手段ですから」  佐藤さんの笑顔。怖い。 「それと。雪乃先輩が実家で撮った写真の堀さんと、部室の写真の源は同一人物で間違いありません。これは今朝、源智春の親族に確認を取りましたし、法医学的に見ても、両目と鼻を結んだ三角形の比率を計算したところ、一致しましたので」 「すごいね、佐藤さんて」  ドヤ顔の佐藤さんに拍手する私。 「あとは源智春の現在地ですが、引き続き優子さん達が調べています」 「私も行くよ」 「ダメです!警察が見張っているんですよ?それに他にも不審な輩がウロウロしています。たぶん、静君をさらった組織の関係者です。だから先輩は私と留守番です。御守りしますので、ご安心を」  その後。がっかりした私は佐藤さんにいわれるまま彼女の部屋に移動した。 「さてと、雪乃先輩。その後、静君の行方について片岡刑事から連絡ありましたか?」 「何も無いです」
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