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「早く納骨してあげなきゃお前の気持ちの整理もつかないし、ずっとそのままじゃ咲子さんだって成仏できんだろ?」
今年が閏年でなければ、親戚連中にそんな風に言われるのは目に見えていた。
だが、咲子が死んだのが閏年だったから……だから俺はこうやってこいつを堂々と傍に置いておける。
「来年になったらどうするかな……」
しかし、それは同時に閏年を終えれば墓を建てずにいることの言い訳がなくなってしまうということでもある。
とりあえず、石屋と相談して墓石の算段は練った。
こういう墓にしてくれ、というあらかたのビジョンも伝えた。
図面も出来上がり、先日CGでこんな風になります、という絵も見せてもらった。
だが、俺はどうしてもこいつをそこへ入れる気にはなれないんだ。
だから今はもう少しだけ……このまま傍に居させてくれないか?
終わり
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