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「でね、その子の家族もみんな、もうそのお爺さんが以前のように、運転できなくなってきていることに気がついているんだけど、家族に言われると、そのお爺さんプライドが邪魔して、分かったって言えないみたい。いつも大丈夫の一点張りで終いには怒りだしてしまって話し合いにならないんだって」
そこまで、話すと雪希は前足をペロリと舐めた。
「ありがちな話しよね。でも、その子はお爺ちゃんが心配なんだ」
「そうみたい」
「じゃぁ、雪希お願いね。向かいながら話しましょ」
パタリと銀色のノートパソコンを閉じて、立ち上がった。
「うん! オッケー!」
雪希が尻尾をくるくるとくねらすと、私は金色の光に包まれて、光がゆっくりと小さくなっていくに従って、体も小さくなって、灰色の被毛に青い目の猫に変身した。
「よし! じゃ、案内よろしくね雪希」
「オッケー! しっかり着いてこいよ!」
雪希は長い尻尾をピンと立てて、得意げに歩き出した。
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