我が校へようこそ

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我が校へようこそ

「……なんか随分とのどかなところだな」  再び瞼を開けると、目の前に広がるのはどこまでも続く田園風景。 魔女の学校があるところなので、てっきり洋風なレンガ造りの家々や、教会とかお城とかがあるものだと思っていたけど違うようだ。 しばらく道なりに真っ直ぐに歩いていると、目の前に学校らしき建物が見えてきた。  デデン! と迫力ある効果音が聞こえてきそうな立派な和風建築の門構え。  これが最近の魔法学校なのかと感心して学校名を確かめようとすると、何故か達筆な漢字で書かれていて読めない。 「あんた、今年の入学生かい?」 「うわっ!」  突然背後からしわがれた声が聞こえ慌てて振り返ると、そこには真っ黒な服を着たお婆ちゃん……って、いつの間に後ろにいたの?  相手は「んん?」と目を細めてぐっと顔を近づけてきたかと思うと、突然口を開く。 「こりゃ驚いた。あんた『梅宮シズ』じゃないか。急がないと、もう入学手続きはとっくに終わっとるぞ」 「え、ちょっ……」  バフン!  突如視界が灰色の煙に覆われた。ゲホゲホと咳き込んでいると、煙の向こうから今度は男の人の声が聞こえてきた。
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