我が校へようこそ

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「君が我が校の入学試験をトップで通過した期待のくノ一、梅宮シズさんだね」 「……へ?」  突然聞こえてきた声に、私は目をパチクリとさせた。  すると煙が晴れた視界には、先ほどまでの景色はなく、どこかの部屋の中だった。 「あれ?」と辺りを見渡していると、目の前にいるちょび髭のおじさんがにっこりと笑う。 「ようこそ、我が校へ。これから君には一人前の『忍』になることを目指してもらう」  え? 忍? それに梅宮シズって、まさか……  嫌な予感が頭をかすめて、私は恐る恐る口を開いた。 「あのー……この学校ってもしかして……」 「我が校は千三百年の歴史を持つ、この国唯一の『忍』を養育する学校。その名を『服部スクール』」 「……」  やっぱりそうだ。ここは魔女の学校ではなく、忍者を育てる学校だったんだ! 「ちょ、ちょ、ちょっと待ってください! 私は梅宮シズじゃなくて、妹のリルなんです! 姉のシズは確かに忍者を目指していますが、私は魔法使いになりたくてですね……」 「何を言っているのだ。この入学願書には、君には姉妹がいるなんて書かれていないぞ」  その言葉を聞いた瞬間、「しまった!」と心の中で盛大に叫んだ。  別々の道を歩むことになった私たちは、姉妹の縁を切るということで入学願書には一人っ子って書いたんだった!
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