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「ねぇ、ホントに売ってるの?ってか有る訳無いと思うんだけど」 「それがねぇ、偶然なんだけど何でも売ってるって言うお店が有るらしくて」  女性の二人組がスマホ片手に路地裏を歩いていた。飲食店も有る所為か良い匂いと共に、裏に置かれたゴミ箱が道を塞いで通りにくい。  道なりに進んで居る筈であったが、一向に到着する気配が無かった為、隣りでスマホ画面に注視していた、友人のサチは近道しようと提案し、スマホ片手に今に至る。 「もう戻ろうよ。地図ってこの辺りでいつも消えるんでしょう?」 「サナサナはそうやってすぐ諦める。折角此処まで来て引き返すなんて駄目だよ」  そう言い、狭い路地を抜けた瞬間景色が変わる。  昭和を感じさせる駄菓子屋が突然現れたかと思うと、その隣りに大きな日本家屋が現れ、その表札部分には何故か”ひひひ骨董品店”とだけ乱暴に書きなぐられていた。
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