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「うちは探偵でも何でも屋でも警察でも無いんですが」 「しかし超常に長けた方は中々いらっしゃらないので、少しでも力になって頂きたいと」  背広姿の男は何度も頭を下げながら汗を拭い、他人の良さそうな顔立ちで笑顔を崩さずに答えた。 「でもこのままでは踏切の高架事業としてはとん挫せざるをえなくなっちゃいますので」  そんな事は知った事ではないと店主らしき男は言うが、どう言い返しても喰らいついてくる所を見ると中々の手練れであった。  そしてその後ろにはSPらしき人物が二人、店の入り口に仁王立ちしている所を見ると相当なお偉いさんである事が解った。 「仕方ありませんね。では、これを」  そう言いながら、テーブルの上に小さな紙切れを置くとその桁を見て驚いた。丸が七つ並んでいた、コレは割のいい仕事かも知れない。後、小切手払いは初めてだった。 「しかし、他の異能者たちもやって来るなら私は必要ないかと」  実際、道具を売るだけの男である。何が出来るでもなく何をしたい訳でも無い。店番をしているのも”ちょっとお願いします”と言われやっている様なものである。
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