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悔しいが、アイツの力は本物だった。 今思うに、早熟なボクは伸び代が少なく、その間あいつは、泥臭い努力というやつを続けていた。 ボクの大嫌いな、スマートでない不器用なやり方に、ボクは敗けてしまったのだ。 ボクに負けることがなくなって、余裕が出てきたせいか、アイツは次第に、ボクに対してイヤな態度をとったりすることもなくなった。 というか、高学年くらいになるとボクらは、なるべく接点を持たず、互いを無視するようになっていた。 だが内心、ボクは焦っていた。 そして、ボク以上に周りの大人は焦っていた。 そんな大人達の企みを知るには、ボクは素直でありすぎた_____
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