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始まり
「おつぷりーっ!」
6人の声が重なり合った。
今日の公式生放送も終わり少し飲もうかと思っていたその時にインターホンが鳴った。
画面には知ってる顔が写っている。
「どうしたの?莉犬。」
ドアの前にはいつもより元気の無い莉犬が立っていた。
「さとみくん…………」
莉犬は目に涙を貯めて俺を見る
見兼ねた俺は家に入れてやり、
冷蔵庫にストックしてあった缶ビールを莉犬に差し出した。
俺と莉犬は隣に住んでいるが、今日みたいに突然尋ねてくるのは珍しかったので少し驚いたが理由を聞くことにした。
「それで?どうかしたの?」
莉犬は目を潤ませたまま
「振られた」とだけ答えた。
「誰に?」
俺は反射的に聞いてしまった。
「…………………るぅとくん」
意外な答えに驚いてしまった。
「なんて振られたの?あっ嫌だったら言わなくてもいいから」
先程の失敗を繰り返さないように莉犬に聞いた
「僕も好きな人がいるからごめんって」
…………典型的な振られ方だった。
まぁそのまま本人に伝えるのは精神的に辛いと思うから言葉を飲み込んだ。
「それで?どうしたいの?」
俺はここに来た目的を聞いてみた。
「ころちゃんと付き合ってるからこーゆー相談できるかなーって。本当はなーくんが良かったけど時間なかったみたいだし。」
潤んだ瞳を細くさせ、うっすらと微笑む莉犬の顔はどこが惹かれるものがあったが気のせいにしておこう。
本題に戻るが
確かに俺はころんと付き合ってる。
だがしかし恋愛相談はあまり得意ではない。
冷たさが無くなっていく缶ビールの残りを飲み干し
次の缶ビールを開ける。
カシュっと言う音が2人のいる部屋に響いた。
「俺どうしたらいいのかなぁ…………」
泣きながら相談する莉犬の赫いさらさらとした髪が俺の理性を崩してしまいそうだ。
その日の夜は………………
絶対にころんだけにはバレたくないような夜にしてしまった。
そう、莉犬と一夜を過ごしてしまったのだ。
隣で眠る莉犬にそっと手をかけようとしたが
近くにあった蒼のカーテンが恋人を思い出させ俺の悪意を誘う
何をしてしまったんだ……………
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読んでくださってありがとうございます
今回はR Sound Design(あーるさうんどでざいん) 様の「神曲(しんきょく)」をイメージして書いているため赤や青の表現が違います。ご了承ください。
赤→赫
青→蒼
曲: R Sound Design 様「神曲」
次回はとあるメンバーです✨
それでは次のお話で👋
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